新海南吉記念館で学べること,見どころ
1.はじめに
小学校4年生の国語の授業と言えば、どんな物語文を思い浮かべるだろう。
そう、ごんぎつねだ。今日はそのごんぎつねを描いた新海南吉の故郷半田市にある新海南吉記念館に行ってきた。
「果たしてこの記念館ではどんなことが学べるだろうか。」
そんなことを思いながら中を巡った。自分的にはいくつか学べるところがあったので、それをご紹介したいと思う。
2.学んだこと
1つ目はとにかくごんぎつねの世界観が学べることだ。
ごんぎつねの絵本や、ジオラマ、狐の模型やうなぎを入れていた入れ物などを見ることができる。
展示物を見れば、本の世界を鮮明に感じられる。
子供たちには、本文から想像してもらうよりもまず、この記念館に来てもらったほうが学習がはかどるだろう。
また、資料を写真に撮って子供たちに見せるだけでもかなり効果があるんじゃないかと思った。
2つ目は新海南吉がごんぎつねを通して伝えたかったこと「主題」が新海南吉の経歴をたどることによってわかることだ。
新海南吉が勤めていた安城女学校のある安城市は日本のデンマークとして呼ばれていた。
自然豊かで美しい姿からそう名付けられた。出身地の半田も緑の多いのどかな場所だ。
その中で育ち、働いていた新海南吉は、自然の中に住む動物たちの気持ちを汲み取り、作品をたくさん作っていったのではないかと考えられる。
「ごんぎつね」では人と動物が分かり合えないことの悲しみ、「手袋を買いに」では信じあうことで、人間と動物が繋がることができるということを伝えている。
「自然と繋がることは難しいようで難しくない。信じる気持ちが大切である」
これが南吉の作品のテーマであったのではないかと思う。
自然との関わりにまだまだ気づきの少ない子どもたちには、ぴったりなテーマである。それが教科書で扱い続けられる理由なのかもしれない。