本好きのあらすじ解説&感想ブログ

主にビジネス書や小説、教育関係の専門書を読みます。その中でも面白い、良いと思ったらものをゆる〜く紹介します。

落合陽一さんが語る、新学力のポートフォリオマネジメントと金融的投資能力とは?

1.はじめに

 こんにちは。今回は大学教授、経営者、スッキリのコメンテーターと、多岐にわたって活躍する落合陽一さんの著書「日本再興戦略」の一部を紹介します。今回は本著の「教育」の項目に絞って考えていきます。

日本再興戦略 (NewsPicks Book)

日本再興戦略 (NewsPicks Book)

 

 早速結論から入ります。結論は「これからの子どもたちには、ポートフォリオマネジメントと金融的投資能力をつけさせるべきだ。」です。

ポートフォリオマネジメントと金融的投資能力?ちょっともう分かんないわ。」そう思った方、もう少しお付き合いください。笑

難しい言葉ではありますが、落合陽一さんが分かりやすく例を出して説明してくれています。

 

2.ポートフォリオマネジメントって何?

 さあ、早速ですがポートフォリオマネジメントについてご紹介します。まずは落合陽一さんが本著でどのように述べているか見てみましょう。

複数の職業を持った上で、どの職業をコストセンター(コストがかさむ部門)とするか、どの職業をプロフィットセンター(利益を多く生む部門)とするかをマネジメントしないといけません。

 この文から分かるように、まずは色々な仕事を同時にすべきと言っています。そして、一番大切なのは、稼ぐ専用の仕事と、やりがいを求める専用の仕事に分けてバランスをとることです。

 例えば、教師の仕事はやりがいを求める専用の仕事を「コストセンター」とします。教師はやりがいのある仕事ですから、その腕を磨くために本を買ったり、講演会に行ったりと自己投資したいですよね。そこで、よりたくさん自己投資の資金を得るために、ブログやYouTubeで発信をして広告収入を得る、いわば「プロフィットセンター」と呼ばれる仕事をしてしまおうということです。そうすることで資金を得て、人脈を広げちゃえるんですね。

 最近ではキングコング西野亮廣さんや、オリラジのあっちゃんなどがポートフォリオマネジメントをうまくやっています。ですが、一般人にはまだまだ程遠い感覚といった感じですね。

 そんなポートフォリオマネジメントですが、落合陽一さんは教育とポートフォリオマネジメントの関係についてこう述べています。

今の教育スタイルは、ポートフォリオマネジメントの考え方がないので、どうしても専門家を育てようとしてしまいます。すると、コストセンターとプロフィットセンターを分けるような考え方が出てこないので、優秀な人はみんな医者か弁護士か金融屋になってしまう

 「日本の教育は専門家を育てようとする。」これは間違い無いですね。なんせ、医者や弁護士は給料いいですから。ちゃんと卒業して、試験に受かって、実績を積めば必ず高額な収入を得られます。しかし、世界を変えるようなイノベーションはこの2つの職業には起こせませんよね。(医療にはあるかも知れません。)

ここまでの話を振り返ると、重要なのはビジネスとしての仕事と、追求するための仕事の2つが必要になってくることだと思いました。やりたいことがあったら、自分で資金を集めて実行する。言い換えると副業もアリだってことですよね、

 

3.金融的投資能力

 さて次は金融的投資能力です。これは何かというと、落合陽一さんはこう述べています。

金融的投資能力とは、「何に張るべきか」を予測する能力です。たとえば、うちのラボでも、つねにどのテーマに張るべきかを考え抜いた上で決めて、ライバルとの戦いを繰り返しています。このサイクルで戦い続けるには、時代性を理解しなければならないのです。一般的に、日本人は時代を読むのが苦手ですが、それは専門性に分かれたからだと思います。ポートフォリオマネジメントをしたり、いろんなところに行ったりしていないので、タコつぼでしかものを見られないのです。

 要するに、金融的投資能力とは「何」に張るべきかを予測する能力であり、日本人に不足している力だと述べています。

 これも良く日本のことをよく分かっているなと思います。先生がいい例ですよね。子どもには社会とはこういうものだとか教える割に、日本がこれからどうなっていくかを考えている先生はあまりいないですよね。なんせビジネス経験が皆無ですから、どんな物に価値が出てくるかなんて分かるわけないんです。物の価値が分からない先生から授業を教わっても子どもはもちろん金融的投資能力は持ちません。教師もビジネスやマーケティングといった物を勉強しないといけないですよね。

 

4.終わりに

 今回は落合陽一さんの「日本再興戦略」について少しご紹介してきました。改めて結論は「これからの子どもたちには、ポートフォリオマネジメント力と金融的投資能力をつけさせるべきだ。」です。

 話は変わりますが、「これから教師がポートフォリオマネジメント力と金融的投資能力を子どもにつけるにはどうしたらよいか。」について少し考えてみました。よく考えた結果、「教師自身がポートフォリオマネジメント力と金融的投資能力をつける必要がある。」と思いました。

 そもそも、教師にこの二つの力がないのに教えられるわけないですよね。笑まずはこの二つの力を身につけましょう。とりあえず何か別の仕事をしてみましょう。資産運用をして投資経験を増やしましょう。中々ハードルは高いですが、できる範囲で行動するだけでも変わると思います。最後までお読みいただきありがとうございました。

 

日本再興戦略 (NewsPicks Book)

日本再興戦略 (NewsPicks Book)